うわさ通りに大変だったダブリンでの家探し

海外生活

前回アイルランドでのホームステイを体験してみた感想についてあれこれ書きましたが、今回はホームステイや学生寮以外の選択肢として、自分で住むところを探す方法と、大変だったことについて書きます。いろんな場所で目にしたことがある人が多いと思いますが、ダブリンは世界最大級に厳しい住宅事情(たぶん東京以上)で、借り手の数に対して借りれる物件数がかなり限られています。おかげで家賃もべらぼうに高い。時期によってはもの凄い争奪戦になるので、条件の良い部屋を探したければなるべく早めに動くことをお勧めします。

この記事はどちらかというとダブリン滞在予定のワーホリや留学生向けで、Qooroの実体験に基づく記事になります。

アイルランドでの家探しで知っておくべき言葉の意味

アイルランド、特にダブリンで住むとこを探す際に知っておいた方が良い言葉の意味などについてまとめました。

日本で一人暮らしをする場合、アパートタイプの建物に一部屋ですべてが完結しているワンルームタイプの賃貸が一般的だと思いますが、アイルランドではシェアが基本です。また、不動産屋やエージェントに仲介するのではなく、下記で紹介しているウェブサイトなどを使用して直接オーナーとやり取りをします。その前提で以下説明をご覧ください。

部屋タイプ

部屋のタイプは次の4タイプに分けられることが多く、それぞれシェアする範囲が異なります。いずれのタイプもほとんどがバス・トイレ・キッチン共有となります。

  • シングル(Single) …一部屋独占できるタイプ
  • ダブル(Double) …ダブルベッドを2人でシェアするタイプ* 
  • ツイン(Twin) …ツインベッドで2人でシェアするタイプ
  • シェアード(Shared) …複数ベッドがあり、数人でシェアするタイプ

    * ダブルベッドを一人で占領するパターンもあります。だいたいはカップルや仲の良い友達で1部屋になるのかなと思いますが、見知らぬ誰かとベッド共有なんてこともあるみたいです。

部屋によってはシャワー付きの部屋なんかもあり、エンスイート(En-suite)と呼ばれます。

日本のバス・トイレ・キッチンすべて含んだ1DKタイプのワンルームはこちらではスタジオ(Studio)タイプと言います。大まかなくくりがShareではなくRentとなります。シェアに比べるとやはり割高です。

建物タイプ

シェアする建物はアパートタイプから一軒家まで様々です。以下建物のタイプ別に使われる用語ともに説明します。

flat

  • アパートタイプ・フラット (flat)
    …建物のひと区画、ひとフロア単位でシェアする建物

house

  • テラスハウス(terrace house)
    …数世帯分がくっついて一軒となった建物
  • セミデタッチハウス(semi-detached house)
    …2世帯分がくっついて一軒となった建物
  • 一軒家(house)

アパートタイプは詳細にはいろいろな形状があると思いますが、現地の人は一くくりにフラットと言ってます。私がViewingに行ったフラットは、古いレンガ造りの横に長く続く建物の、縦割り一区画のフロアごとが一世帯のような形状で、その中に部屋が3つとキッチンダイニング、トイレ・バスがあり、4人で共有していました。街中の一般的なフラットだと思いますが、ハウス型よりはやはり窮屈な印象でした。
物件サイトではflatかhouseで建物タイプを分けていることが多いです。中心地はflat、郊外に向かってhouseが多い傾向となります。

アパート・フラット
テラスハウス
セミデタッチハウス
一軒家

場所

大学や語学学校は街の中心部にあることが多いので、通学を考えれば中心に近い場所が良いと思いますが、治安の悪い場所も結構あるので、住む場所を決める際にも注意が必要です。

ダブリンは東西に流れるリフィー(Liffey)川を境に、北と南と分けられます。各地区ごとにDublin 1, Dublin 2などと数字が割り振られており、北側が奇数、南側が偶数となります。一般的に南の方が治安が良いと言われていますが、南側が全て安全かというとそうでもないらしく、ホストファミリーから8や10は避けた方が良いと言われました。逆に北側が全て治安が悪いわけではなく、現在私が住んでいるDublin 13の真ん中あたりは平和そのものです。誰からもお勧めされないのがDublin 7とか空港まわりですね。

Dublin 13でも西側は治安が悪いらしく、シェアメイトに夜は通るなと言われました。同じ数字の地区内でもエリアによって治安が異なるみたいなので、家を最終決定する前にダブリンに長く住んでいる方に一度確認した方が無難です。

引用: https://www.irishtourist.com/tourist-information/getting-to-and-around-ireland/maps-of-ireland/dublin-postal-code-map/

その他

その他、よく出くわす単語の意味、気を付ける点を書き出しました。

  • オーナー有無(Owner Occupied)
    …オーナーが住んでいて空き部屋を貸しているか、オーナーはいなくてシェアメイト(キッチンなどを共有する人)のみが住んでいるかの違い。
  • 共益費(Bill)
    …光熱費やゴミ処理代などから来る共益費。家賃に含まれている場合、個別に実際かかった費用を払う場合など物件により異なる。
  • デポジット(Deposit)
    …契約時に払う敷金でだいたい賃料1月分。特に破損などしなければ退去時に返ってくるが、入居者を見つけないと返されない場合もあるそうなので、返金条件を確認しておく。
  • いつから滞在可能か(Available From)
    …貸し主との交渉次第で変更できるが、基本的に貸し主は借り手がいない期間を作りたくないので、よっぽど住みたい物件であれば自分の予定を前倒しできるかも考慮すべき。
  • 最低滞在期間(Minimumu stayまたはAvailable For)
    …6ヶ月以上、1年以上など、最低滞在期間が決まっている場合も多い。
  • ビューイング(Viewing)
    …内見のことで、オーナーと連絡が取れたら内見日は早めに決めてしまうのが吉。Viewingの際に即契約する人もいるので、せっかく連絡が取れた物件が先に取られてしまうことも。
  • BER(Building Energy Rating)
    …住宅エネルギー効率の指標でA1からE2,F,Gに向かってCO2排出量が増え、効率が悪いことを示す。BER EXEMPTはRating適用外の建物。個人的にはBERはあまり気にしなくてよい。
  • 推薦状(Rental reference)
    …現在住んでいる物件のオーナー(current landlord)に作成してもらう推薦状。信頼に足る人かを判断するのが目的でたまに求められることがある。アイルランドに初めて住む場合など前物件オーナーがいない場合は、前職上司や語学学校の先生にお願いする手もあり。

上記以外では人によって、wifiの有無、シーツなど寝具(Bedding)の有無、家具の備え付け範囲(部屋にクローゼット、机はあるかなど)、食器や日用品のシェア範囲、掃除の分担、駐車場の有無なども気になるかもしれません。自分の中で優先順位を決めて、絶対外せないものと妥協できるものを分けておきましょう

オーナー有無は、オーナーがいない方が気楽という考えもあるかもしれませんが、オーナーがいると自分の家なので、家をきちんと整えてくれる、暖房が付かないなどトラブルがあった時の対応がスムーズとなる点でお勧めです。
一方で、お年寄りのオーナー一人とマンツーマンで暮らすことになる部屋もあるようで、語学学校の先生の一人がそのタイプの部屋だったのですが、ご経験によるありがたいアドバイスが頻発したり、夜遅い時間は物音を立てないようにしなければいけなかったり、人となりによっては苦労することになりそうです。

オーナーにしろシェアメイトにしろ、一緒に住む人は頻繁に顔を合わせることになるので、お互い快適に過ごすために、Viewingのときになるべく合う合わないを見極めた方が良いです。

値段に関してはシェアする範囲と部屋の広さ、立地などで大きく変わります。自身の予算とどうしても譲れない点を見極めて探してみてください。
私の場合はDublin 13という地域で、4人でシェアするテラスハウスのシングルルーム(割と狭め)で、Bill含め月€600のところに住んでいます。現地の知人、学校の友だちなど幅広い人と話しても妥当、どちらかというとお得なお値段とのことです。

家探しで使えるサイト

今回家探しで使用したサイトは以下の5つです。Facebookでの家探しについても加えました。
それぞれ使ってみてどうだったかについて書いています。

Daft.ie

Daft.ie(https://www.daft.ie/)はアイルランドで最大の物件情報サイトです。新築一軒家からシェアルームまであらゆる住宅情報が載っています。掲載量が多すぎて探すのが大変ですが、選択肢は広がります。但し載せる数が多いということは探す人も多いということで、掲載された途端にアクセスが集中します。

最初はメッセージを送っても全く返信が来ないという状態が続くと思いますが、「アップされて間もない物件に絞る」、「相性が良さそうなオーナーを見極める」など、コツがつかめるまで粘ってみてください。私は最終的にDaftで見つけた物件に決めました。

Rent.ie

Rent.ie(https://www.rent.ie/)はDaftと同様、様々なタイプの賃貸が載っています。Daftに載っていない物件が載っていることもあるそうですが、正直Daftと被っているところしか見つからなかったので途中で見るの止めました。

MixB

MixB(https://irl.mixb.net/accommodation/articles)はアイルランドに住む日本人のコミュニティサイトで、賃貸物件も載っています。物件数はかなり限られますが、日本語でのコミュニケーションが可能です。
主に日本人に限られている分連絡がつきやすそうですが、探していた時はコロナによる渡航制限明けで日本人が引っ越すタイミングとかけ離れていたのでここで探すのは早々に諦めました。

Hosting Power

Daftで家探しをしているとHAZELWOODやStudenthouse.comなどいろんな学生用物件に出くわしますが、Hosting Power(https://hostingpower.ie/)はそんな学生用物件のひとつです。家族複数人で暮らす普通の家庭の空いている部屋を間借りする、ホームステイと似たようなスタイルでの生活になりますが、食事は全て自分で作る必要があります。
貸す側、借りる側の適用ルールがしっかりしていて、貸す側は門限を設けてはいけない、借りる側は友人を入れてはいけないなど、お互い快適に過ごせるよう標準化された一律のルール(オーナーごとではない)となっています。
貸し手との直接のやり取りが最低限で済み、空いてさえいればほぼ確実に部屋を確保できる(申し込みをしたらよほどの事情がない限り契約まで進める)のが魅力なのですが、賃貸期間に厳密な縛りがあったり、Hosting Powerへのマージンが高いなどのデメリットもあります。私は見つからなかった時の最終手段と捉えていました。

RooMigo

RooMigo(https://roomigo.io/)は部屋を探すというより、一緒に住む人を探すことに重きを置いたサイトです。部屋を探している人がシェアメイトを探していますという形で掲載されていたり、シェアルームのルームメイトを探している人が載せていたりです。
似たコンセプトのサイトは他にもたくさんあります。人との相性で差買いしたい方はこういったサイトもありだと思います。

Facebook

Facebook上には上記サイトに載っていない住民同士の部屋の貸し借りによく使われている物件情報グループがあり、「House Dublin」「Room Ireland」などと調べると、さまざまなグループが出てきます。
物件情報はそこそこあるようですが、より個人間での取引になるので物件サイトより信用度が低くなります。実際友人も騙されかけたと聞きました。「デポジット振り込んでくれたら鍵を渡す」といった類いの話が来たら、十中八九詐欺です。

上記以外の手段で現地の友人に紹介してもらう、というのもあります。友人のつてというのも割と聞くので、有効な手段のようです。家探ししていることを周りにアピールしておきましょう。

部屋を探し始めて見つかるまでの苦労話からの役立つヒント

Qooroは2021年11月の中旬に渡愛し、11月末には家探しを始めました。予定ではホームステイが1月3週目までだったので、それ以降の住む場所を探していたのですが、最終的には1月頭に引っ越しを前倒しすることにし、12月20日頃に決定しました。

家探しの流れはこんな感じです。

物件サイトを巡る

気になる物件にメッセージを送る

返事が来たらViewingのアポ取り

実際に物件に出向いてViewing

お互い納得したら契約し、Deposit払う

最終的にDaft一択で探しましたが、最初の頃はいろんなサイトを見て回っていました。気になったところはメッセージを送るのですが、最初のうちは全く返事が来ません。試行錯誤していくうちに、物件がアップされて数日以内のものに絞ったり、メッセージで送る内容がブラッシュアップされたおかげで、返信を貰えるようになりました。
今のオーナーが言っていましたが、物件をアップするとリアルに1日100通以上のメールが来るそうで、初めの数十通しか見ないということです。なので、Daftで探す場合は、なるべくアップされてすぐメッセージを送れるように頻繁にサイト訪れるようにしてください。

メッセージを送る際に書いた内容は、「国籍・年齢・性別・職業(学生)・前職・性格・趣味・滞在したい期間・Viewingの希望」などですね。物件紹介ページの内容に合わせて好きなことや休日の過ごし方など掘り下げた内容も盛り込みました。

物件紹介のContact先に電話番号が書いてある場合はメール・メッセージより電話を掛ける方が確実です。電話番号が書いてあればWhatsApp(海外版LINE)での連絡が可能なことも多いです。


Viewingの約束を取り付けられたらまずは1stステップ完了です。Viewingで確認したい内容書き出しておいて、当日漏れがないようにしました。とはいえオーナーによっては15分刻みでViewingを回していることもあり、十分な時間が取れない可能性もあるので、聞きたい内容に優先順位をつけておいた方が良いです。Viewing後はメールやWhatsAppでやり取りを続けることが多いので、聞き漏らした内容は後日伺えます。
逆にViewingでしか確認できない、「自分が住むことになる部屋・トイレ・バス・キッチンなどの共有スペース・匂い・どんな住人か」はしっかり見るようにしました。個人的に、あまりにも散らかしっぱなしのキッチンと水回りの臭いがきついとこはNGでした。

あと実際に行ってみるとアクセスの良し悪し、周囲の環境も分かります。

目標はクリスマス休暇に入ってViewingが難しくなる前に決めてしまうだったのですが、いくつかViewingをこなすもViewing行ったその日中に別の人に決まってしまったりなど、なかなかに難航しました。こちらが、すぐではなく一月後に住むところを探していたのも原因です。住み始めるまでに時間があるのでViewingの際に即契約には踏み切れず…。
今住んでいる家のオーナーはちょっと慎重なタイプで、メールで数回やり取りした後、電話でインタビュー、のちViewingという流れでした。Rental referenceも要求されました。Viewingは結局こちらとあちらの都合が合わなかったので時世に合ったWhatsApp経由のビデオViewingを実施、その時点でお互い良い印象を持ち、クリスマス休暇ぎりぎりでデポジットを渡して契約完了しました。ビデオViewingで見た目は全て確認できましたが、臭いは確認できないので少し賭けではありましたが…。
こちらも慎重なタイプだったので、デポジットを渡したときは自前の領収書のようなものにサインしてもらって、確かにデポジットを払ったという証拠にしました(どれほど効力があったかはわかりませんが…)。尚、この家は1月頭から住むならOKだったので、ホストファミリーに相談し、当初のホームステイ期間を3週間短縮してもらい、短縮分は学校経由でキャッシュバックしてもらいました。

そして、無事に決まったおかげで心置きなくクリスマス休暇を楽しめました(笑

ちょっと危ない話

ちなみに物件を掲載している人はオーナーとは限りません。特にオーナー不在物件は、オーナーが長く滞在している住人に物件アレンジを投げていることもよくあるようです。そんなオーナーではない人が窓口となっていた、とあるフラット物件にViewingに行った後、ちょっと嫌な経験がありました。Viewingの時は窓口になっていた人も住人もとてもフレンドリーで、設備的に不満な点はあったけど、ここでもいいかなと思っていた物件だったのですが、Viewing後のWhatsAppでのやり取りがやたらとプライベートなことを聞いてきたり、セルフィー写真を送ってきたりと明らかに変な対応をしてきたのです。最終的には気持ち悪くてブロックしたのですが、この物件に決めてしまわなくて本当に良かったなと思いました。
更におもしろ怖いのが、学校で仲良くなった友達との物件探しの話題中に、似たような体験をしている話になって、試しに名前を聞いたら「おまえか!!」と、まさかの同一人物でした。彼女も即ブロックしたとのことでした。

そんなこともあるので、皆さんも気をつけてください。変だなと思ったら即ブロック!です。Viewingも心配だったら友達に付いてきてもらった方が安心です。
具体的に被害に会いそうになったのであれば、早めに警察なり学校なりに相談しましょう!

実際住んでみて

お互い慎重だったこともあり、今住んでいる家に決まるまでに長い道のりがありましたが、おかげでお互いの性格などもよく分かって納得した上で契約できたので、とても快適です。正直ホームステイ先よりずっと過ごしやすいです。オーナーは自分に合う借り手を探すので、今の家には後から決まった別のシェアメイトもいますが、まったくぶつかることなくノーストレスで過ごせています。

ネックなのは市街地からちょっと遠いので、通学に時間がかかるのと、交通費が掛かってしまうことですが、その分、町の喧騒から離れているので過ごしやすく、歩いてハイキングスポットにも行けるので個人的にはかなり満足しています。

あともう一つの押しポイントは猫さま在住物件であることです。動物好きなので毎日癒されています。

マイルーム
机はないけど、ベッド横の台を机として使っています。

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